せんきゃくんのカミ(紙)ワザ

五感で楽しめるカレンダー

 私がまだ小さかった頃、我が家の洗面台に1冊のカレンダーが掛っていた。私の父親専用である。そのカレンダーはいわゆる「日めくり」と呼ばれているカレンダーの一種である。

 毎日一枚ずつ、剥がしてゆくのである。父はひげを剃り、顔を洗って最後に髪を整える。昔の整髪料は「ポマード」と呼ばれていた。当時ジェームスディーンという映画俳優がいて、ポマードで髪を決め、胸ポケットから櫛を取り出し髪を整えているシーンがカッコ良かった。父が影響受けたかどうかは知らないが、毎朝髪を櫛で整えていた。父は「日めくりカレンダー」の昨日分を破りとり、その櫛に付いたポマードを拭き取っていた。妙に印象的なシーンであった。コテコテのポマードの香りが、今でも不思議と思い出される。

 そろそろというか早くも来年のスケジュールを考える時期になった。「光陰矢のごとし」というが、マイペース派の我が身には、特にそう感じるようだ。デジタル時代になり、IOTですべてがインターネットにつながる昨今、アナログ的なカレンダーは必要ない、Googleカレンダーで十分だ、という意見があるかもしれない。しかし紙でできたカレンダーは売れているのである。高齢者ですらスマートフォンをもち、何でも事足りてしまうように思えるがそうではない。スケジュール帳も売れている。紙メディアは頑張っているのである。中でもカレンダーは企業の販促物やノベルティとして現在も活躍している。

 販売促進にはプッシュ型の販促とプル型の販促があるが、前者の代表は紙のカレンダーやちらしなどの印刷物に代表される販促物であり、後者はパソコンやタブレット、スマートフォンなどのデジタル機器を使ってユーザーが情報を取りに行くタイプの販促である。その特徴は、カレンダーなどのプッシュ型は、否応なしに目に入ってくる情報、例えば名入れした企業名や商品情報など、自分の関心の外にある情報すらも目に触れさせるメディアであること。これに対しプル型は機器を操作し自ら情報を取り出しにゆく必要がある。どちらもメリット、デメリットがあるが相互に補完しながら共存してゆくことになるのだろう。

 壁に掛ったカレンダーや卓上のカレンダーは最近人気があり、長期間人の目に触れてもらえる点が改めて評価されているようだ。企業が販促(販売促進)やノベルティとして配布するカレンダーは広告宣伝には特に高い評価がある。販促物に困ったらカレンダー。手帳、ダイアリー。壁に掛けて年始に使い始めれば1年間は必ず使ってもらえる。次の年も同じカレンダーがつかわれるケースが多い。企業名などの他、商品情報なども載せられる。これらの名入れ情報は否応なしに目に飛び込んでくる。また最近の卓上カレンダーは、形状が豊富でバラエティーに富んでいる。オール紙製の環境にやさしいことを売り物にしたり、「外出中」や「会議中」などを表示できたり役立つ機能が備わっていたりしている。選択肢も多くなってきている。オリジナルカレンダーは作り手の思いを表現できる。毎年改良を加えられるので満足度も高い。最近はオンデマンド印刷を活用して、小ロットのオリジナルカレンダーを希望するお客様にも対応ができるようになった。もちろん会社名や連絡先などの固有の企業情報も名入れすることができるので、ノベルティとしては大変有効である。

 今頃から2018年(平成30年)のカレンダーを企画してみるのがちょうど良いかもしれない。「千客万来」で扱うカレンダーは、バリエーションが豊富で、オリジナリティーに富んだものが揃っている。個人的にはもう一度『五感で楽しめるカレンダー』を使いたいと思うのだが・・・。

 

平成29年9月5日